2015年12月30日に行われた『コミックマーケット89(2日目)』にて入手した、TRPGのオリジナルシステムについて、その内容の紹介と感想を書いていこうと思います。
 なお、入手したオリジナルシステムは、C89にて頒布されていたもののごく一部であり、すべてのサークルを網羅したものではありません。
 また、この説明と感想は、弓路個人が感じた主観であり、その実態や作者の意図などとは異なる場合があることをご承知おきください。

 今回入手したオリジナルシステムは以下の5冊です。

  • 捻じ曲げられた運命に介入するRPG 運命線上の魔法使い TRPGサークル「かーにばる」・秦木はる
  • Tukkomi-Serious-Boke TSB2RPG TSB教団
  • ゴキブリ退治TRPG ゴキブリバイバイ 雨雲華の花/天気雨
  • Filled With Online Truth Zero
  • スラップスティック執事TRPG Butler's Talent Ver.β1.25 Truth Zero

 では早速、1本目、行ってみましょう。
 感情移入型のロールプレイを好む方には絶対的にオススメしたい作品です。
 感情移入型のロールプレイを好む方には絶対的にオススメしたい作品です。
 大事なことでした。

 

追記:2016年1月8日

捻じ曲げられた運命に介入するRPG 『運命線上の魔法使い』

 TRPG系サークルが集まる島を巡っていると、なんと、12月19日にドラゴンブックから発売されたばかりの新作TRPG「神話創世RPGアマデウス」のリプレイが並んでいたサークルさんを発見、思わず足を止めてみると、オリジナルTRPGシステムが一緒に並んでいるじゃありませんか。しかも、なんかとっても良い雰囲気、綺麗な表紙からはオーラが感じられました。
 「運命を変えるRPG」「1%を叶えるRPG」という売り文句に勝てるはずもなく、入手いたしました。

 前振り長いですね、すいません。

運命線上の魔法使い

ねじ曲げられた運命に介入するRPG 運命線上の魔法使い

 

ジャンル
ねじ曲げられた運命に介入するRPG

発行日
2015年12月30日 C892日目

発行者
TRPGサークル「かーにばる」

発行所
ちょ古っ都製本工房

制作者
システムデザイン
 秦木はる
ライティングとかもろもろ
 秦木はる
サンプルシナリオ製作
 依虚ロゼ
表紙デザイン
 皆月
制作協力
 EFB

 まずは、1ページ目の前文より抜粋

 魔法使いたちの世界へようこそ。
 この世界では魔法使いはごく一般的な存在に過ぎない。
 運命を変えるなんてとんでもない。魔法じゃ人の生き死に干渉することすらできない。魔法使いなんて、所詮はその程度の無力な存在だ。

 だけど、おまえたちは違う。おまえたちは特別な存在だ。その気になれば、奇跡を起こし、運命を変えることだってできる。

 だから選択しろ。望む未来を思い描け。おまえが望めば、たとえ「1%」の可能性しかない結末だって掴み取れる。

 物語を超えた先ーーわたしが辿りつけなかった結末を、おまえたちの力で創りだしてほしい。

        ーー”灰かぶりの魔女”

 魔法使いと1%、実にそそられます。

 こてこての中世ファンタジー、剣と魔法の世界を彷彿とさせますが、その世界観は現実世界とほぼ同等です。違うのは魔法が存在すること。その魔法は科学技術の1系統として認知され、使用されているという世界です。一般的に魔法でできることも、現実世界の科学に毛が生えた程度、と特別大きなことはできないようです。
 学園異能バトルなどといった特別な世界は存在せず、現代ファンタジーとして科学と共存するちょっと不思議(この世界の中では溶け込んだ日常)が存在する感じでしょうか。
 物語の舞台も、ありふれた学校や町並みであり、時には山、時には海と広く自由に使うことができそうです。

 では、ゲームシステムについて掘り下げてみましょう。

Beethoven まず、このゲームでは、セッション中、一定の条件をトリガーとして、『運命』という近い未来を知ることができます。しかし、それは『禁忌魔法』という邪法により歪められた未来であり、それはバッドエンドを示すものであるでしょう。
 『運命』には介入率という成功率という数値があり、この成功率をベースとして判定に成功することで、その『運命』を変えることができます。歪められた『運命』に対した時、それに介入して『運命』を変えるか、はたまたその『運命』を受け入れるかは、あなた(プレイヤーキャラクター)次第です。
 最後に待ち受ける、致命的な『運命』を回避できる可能性は、わずか『1%』しかありません。あなたたちは、様々な『運命』を乗り越えながら、『1%』の未来を掴み取るために戦うことになるでしょう。

 最初に、これはあんまりという悲劇を知り、そしてそれに介入して平和な日常を掴み取っていくこのシステムは、感情移入型のロールプレイを好む人には、まさにうってつけではないでしょうか?
 PCたちにむちゃくちゃな『運命』を叩きつけて悦に浸る吟遊プレイにも向いていると言えるでしょう。

 キャラクター作成も、フレーバー的要素が多く含まれ、背景と好きなもの・嫌いなものを決めることで、細かい能力値などがなくても個性豊かなキャラクターを作ることができるでしょう。

trump 判定はパーセントロールで、能動側の判定のみで結果が決まるため、ストーリー進行を阻害することなく判定が行われていきます。
 戦闘はトランプを使用することで、よりいっそう運命を感じられる様な不思議さを感じることができました。

dice 介入することができる『運命』は、一定の条件により発生する『運命』だけではなく、戦闘の判定などの運命に対しても介入することができるので、ただの殴り合いを超えたドラマを展開することもできるのではないでしょうか?

 ゲームシステムに関しては以上です。
 サンプルシナリオを眺めているだけで、頭の中にストーリーが浮かんでくるほどの素晴らしさを感じました。

 

 無条件でオススメしたいところなのですが、ルールブック本体についても少し触れておこうと思います。
  順に読むだけではゲームのプレイ方法を理解することが難しく、何度も行ったり来たりを繰り返しつつ、最終的にサンプルシナリオの進行とルールとを照らし合わせながら、ゲームのシステムを把握していくことになりました。表もエクセルで線を引いたかのような表が並んでおり、決して見やすいとは言いがたいです。 1990年代のボックスに入っていたルールブックに近い感覚ですね。
 現在のところ、各種チャート類やリプレイ等も公開されていないようなので、ルールの把握には多少の努力が必要かもしれませんが、決して複雑なルールではないため、プレイグループの中の1人がルールを把握することができれば、問題なくセッションを始めることができるはずです。
seat キャラクターシート、プレイシート、サンプルキャラクターはダウンロードができます。プレイシートは雰囲気も良いため是非利用して欲しいところです。
 サンプルシナリオでも十分に楽しめます。同じシナリオを複数回やったとしても、その度に違ったストーリーを描くことができるでしょう。

 順に読んでいくだけでセッションを始めることができる導線と、ルールブック全体でその雰囲気を表現できるデザインを追求していくことで、もっともっと膨らんでいくシステムなのではないかと感じます。

追記:2016年1月8日
 トランプの山札がなくなった場合の処理方法について、Twitterにてサポートがあったので、併せて記載させていただきます。
 山札がなくなった場合は、捨て札をシャッフルした後、山札に戻してください。

 今後、プレイガイドやリプレイなどの公開があれば、是非それも含めて紹介していきたい、そんなシステムです。
 感情移入型のロールプレイを好む方には絶対的にオススメしたい作品です。
 是非、1度プレイする機会を持ってみてください。
 ルールブックをお持ちでない方は、秦木はる様のへと連絡することで、入手が可能かもしれません。

追記:2016年1月8日
 かなぎメモ様にて、「運命線上の魔法使い」頒布についてが公開されました。ルールブックの入手方法について説明がされています。
 在庫少数とのことなので、お求めの方はお急ぎください。

 私も非常にプレイしてみたいですね。
 オンラインセッションなどの機会に恵まれた際には、リプレイの作成なども行ってみたいと思います。
 今後に更なる期待を感じさせる名作であると断言しつつ、1作目の紹介とさせていただきます。

かなぎメモ 

秦木はる(悠凪)が個人的な活動なんかをまとめる場所だそうです。
主にテーブルトークRPGの同人活動や、シナリオの公開、たまに親友の武田さんの話に触れたりするそうです。

運命線上の魔法使いサポート

シート類のダウンロードはこちらから行えます。

連絡先: Twitter @hrkng

Webサポートはこちらのアカウントで行われるそうです。

※ 次回は、「Tukkomi-Serious-Boke TSB2RPG TSB教団」を紹介予定です。